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スカイステージで放送されていた「オイディプス王」を見ました。

 

こ、これは

宝塚ではない!ですね!

でも嫌いじゃないです。

なんというか、蜷川さんとか、、、そういった外部の

お芝居を見たような印象がありました。

 

オイディプス王の基本的なストーリーは知っていたんですが、

原作者までそんなに詳しくなかったので調べてみました。

 

原作者ソフォクレスは紀元前496年~紀元前406年頃に

アテナで活躍した悲劇作家。とのこと。

かなり昔の人ですね

そしてこの「オイディプス王」は紀元前427年頃の作品だそう。

ギリシャ三大悲劇の傑作として挙げられることが多い、そうです。

(すべてWikipedia参照)

 

紀元前の頃は、当たり前ですが電気もないですし、

基本的に円形劇場で昼間に行われることが多かったようです。

また、今のような舞台装置などもありませんので、場面転換することなく

基本的に一つの場所だけでストーリーが展開していくものだったそう。

(ちなみに、ストーリーと共に場所が変わっていくというお芝居は

シェイクスピアなどが始めた手法のようです。

そう考えるとシェイクスピアすごいね!まあくんすごいね!←ちがう)

 

という、原作状況を踏まえて、改めて宝塚のオイディプス王を考えると

原作に忠実に作られていたんだな~。と思います。

 

宝塚ではもうすっかり見慣れてしまった舞台装置を利用した場面転換、

これが一切ない。暗転もありません。

(当たり前ですね、昔は野外で昼間に行っていたのですから)

登場人物達のセリフ、演技だけで、

過去や舞台外の場所での状況を表現するのは

相当な演技力がないと難しいよなぁ、、、と感じました。

だからこその専科公演だったのか、と。

 

また、常に出ずっぱりの月組研1生たち。

通常研1といえば、案外舞台上にいる時間は少ないものなのですが

今回は頭から終わりまでずっと舞台上。

民衆の役ですが、「人」というより「物」といった風情で、ひたすら同じ場所にいます。

たぶん彼女たちも舞台セットの一部なのだと思います。

 

舞台上には研1生他、それぞれのキャラたちがいますが、

声を荒げて感情をむき出しにしているのは

メインの轟さん、華形ひかるさん、沙央くらまさん、凪七瑠海さんたちだけ。

研1たちの「静」と、メインキャラの「動」で、スポットライトなどなくても

自然とオイディプス王たちに目が集まるのです。

 

オイディプス王は、轟さんはじめ、専科のみなさん本当に印象的な感じでしたが、

「小柳先生の純文学少女の顔を見た!」という気持ちが強く残る演目でした。

この世界観を作るには相当こだわったのではないかな。

個人的に小柳奈穂子先生は「我らがオタク脚本家」としてかなり親近感持っているんですが、

小柳先生のオタク性がこういう風に発揮されたか、と。

 

 

私の夫は大学時代演劇を勉強していて、

演劇に関する知識が結構あるんですが、

その夫が食い入るように見ながら

「元のお芝居にかなり忠実」

と言っておりました。

 

あ、あと、ステージキャストの名前に

 

原作 ソフォクレス

脚本 小柳奈穂子

 

と並んでいるのを見て笑っておりました。

小柳先生も紀元前の人の名前と自分の名前が

こうやってクレジットに並ぶ日が来るとは思わなかっただろうなぁ。

 

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